2009年10月7日水曜日

東急ハンズに思うこと

先日、久しぶりに渋谷で少し時間が空いたので、東急ハンズへ行ってみた。入ってビックリしたのがフロアの構成がかなり大きく変更されていたこと、加えて、各売り場の通路が広く、ガランとした印象になっていたこと。


フロアコンセプトが見直され、商品点数が絞り込まれている。いや、それだけではなくお店のコンセプトもどうやら再定義している様なのだ。時間の許す限り、フロアを回り売り場の概要を見て回る。自分の愛用品でハンズでなければ買えなかったものもあった。例えば、「3Mプラスチックテープの狭幅」は広幅しか陳列されていなかった。さあ、どこで今度は買おうか?とちょっと途方に暮れてみる。


そんな様子で、かなり失望しながらお店の中を巡ったのだが、この先の東急ハンズがとても心配になった。そもそもの魅力・強みをかなり弱めたのではないだろうか。


東急ハンズについて語るとかなり長い話になるのだが、その魅力は、大量・多品種のモノたちが提示されることで、買い手を触発し、意外なモノの発見、組合せの発見が生まれ、来店時には想像出来なかった様なアイデアや買い物を創造する点にあったと思う。“予測不能な数と種類のモノたちが買い手をインスパイアするお店”そんな能力と魅力を持った場だったのだろう。


消費が成熟した今だからこそ、予定外の買い物を触発するリアルな場が価値を持つはずなのに、完全に逆行している。東急ハンズの未来や如何に?


そもそも、ハンズはどんなお店だったのか?その始まりの頃の雰囲気。もし知りたければ僕が、企画・取材にかかわったハンズ研究本「ハンズ現象」を見て欲しい。これは、今をときめく三浦展さんの奥さん(やはり編集者)と作り、三浦さんご自身も手伝われて作った本だ。僕は顧客の類型化や、企画全体に協力し、なぜかカメラマンとしても参加した。


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