2009年11月6日金曜日

Twitterって何が面白い? 新しい?

以前にも書いたが、長らく放置していたTwitterを最近になって触っている。加えて、自分だけでなく周囲の人たちにも、話題にし、勧めることが多い。新しいガジェットだからといって、面白がるだけだと10年くらい早くて、あまり実利につながらないことが多いのだが、今回は寝かせ具合が丁度良かったのではないかと思っている。

Twitterを機能で説明しても、何が面白く、新しいのかは、なかなか要領を得ない。「使ってみなければわからないよ。」というのが結論なのだが、それではあまりに不親切なのでいくつかの視点でその特性の説明を試みてみよう。

1)強迫観念につながらない適当なルーズさ
適当にルーズなのが良い。読むのも、書くのもあまり脅迫的にならない。「すべて漏らさずに対応しなければ。」といった程の切迫感が無い。だらだらと流れてゆくタイムラインは、時間が無かったり、気が向かなければとばし読みしても良いし、後から読み直すこともできる。また、個人宛のダイレクトメッセージや@メッセージはそれだけで見ることもできるので見落とす心配もあまり無い。 これは、垂れ流しのブロードキャスト的な感覚とメールが合体している様な特性。

2)私的な感じのままの社会や著名人とのつながり
私的な感じを基本とした、社会や著名人とのつながり感。実際の知り合いと各界の著名人のつぶやきやニュースが同じタイムライン上を流れて行く。まったくフラットな環境で同じように見える情報は、身近さを伴って自分の中に入ってくる。これは、携帯メールやポケットベルのコミュニケーションにちょっと似ている。(大分古いですね)
次に、インターネットメディアならではのハイパーリンクによる、情報の拡がりがあること。一見、私信的な感覚なのに、クリックするだけで、ブラウザーとシームレスにつながり、様々な情報へとつながってゆける。今までのハイパーリンクを使ったどのツールよりも拡がり感を僕は感じる。

3)増幅力の高い、自分の好みに合う知性・情報との出会いの拡大
各人の「フォロー」「フォロワー」というつながりの属性を容易に見ることができることで、その人の関心・交友領域を一目で見ることが出来る。気になる、あるいは共感する誰かのつながりを、部分的に引用することで、知りうる情報・知性との関わりの拡大を飛躍的に加速することができる。これまでもSNSやソーシャルブックマークでもあったが、その増幅度は最も大きい気がする。

4)新しいデバイスとの適合性
自分はPCとiPhoneでTwitterをしているが、iPhoneとの相性の良さが何より印象的だ。タイムラインを見るのに耐える画面サイズ。そこから画面をタッチするだけでハイパーリンク機能で情報をシームレスに見られるインターフェイス。写真やジオタグをささやきに組み込める機能性。140字という制限にぴったりなちょっとプアな入力環境。これはこれまでの携帯電話では実現できなかったし、スマートフォンでもなかなかここまでの、ぴったり感は無かった。その意味で、アンドロイドを含む次世代のモバイル端末をブレークさせるサービスとしての意味もありそうだ。

5)実名コミュニケーションの実験
これまでのインターネットのコミュニティツールと決定的にちがうのはここかもしれない。殆どの人、特にアクティブに発言する人たちの殆どが実名、または容易に実名を知ることができる状態で参加している。自分も実名で参加しているが、あまり不快な思いはしていない。メールと比較してもはるかにスパムは少ないが、これがどう防げるかが今後のカギになりそうだ。
とはいえ、実名のネットコミュニケーションが成立するのか?どこまで価値を持つのか?その意味で壮大な実験だとも言える。

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