2010年2月13日土曜日

ソーシャルメディア私論「コンテクスト・プラットフォームの時代」

多様な側面を持つソーシャルメディア
TwitterやGoogleBuzz、Facebookといったソーシャルメディアが、新しい時代やサービスを作るであろうことが、今、各方面で盛んに提示・議論されている。それらが実現する機能・効能は実に多様であり、どの側面から語るかで論や発言の内容が大きく左右される。

ソーシャルメディア>コンテクスト・プラットフォーム
多様な効能の中で、現在、自分として最もその効果と可能性を実感しているのは、「コンテクスト・プラットフォーム」とでも言えるものだ。普段は別々の仕事や行動を取っている知人・見ず知らずの人のネットワークが、ソーシャルメディア上でゆるやかに情報を共有することで形成されるプラットフォームだ。

柔らかく・速度があり・深くささるコンテクスト
コンテクスト(contexts)すなわち、「文脈」や「背景」を多くの人が共有することに、ソーシャルメディアは極めて優れている。従来、社会の雰囲気や社会の常識を形成の中心にあったTV、新聞、雑誌といったメディアとちがって、利用者が相互にやりとりし触発・修正できることで、そのコンテクストの内容の形成・修正がとても効率的・活発になっている。加えて、共有するメンバーは“参加”することで当事者意識を持ち、その内容に対しての思い入れや理解のレベルも高くなる。

Co-Inspire効果
問題はこの形成されたコンテクストが個人、社会に対してどのような作用と効果を持つかだが、この点についてはまだまだ実験と議論が必要だろう。ただ、利用者として確かに感じられるのは“コンテクスト・プラットフォームをそこに参加している人を相互に触発する”ということだ。「Co-Inspire」と言えるような、参加者相互の意識や動機づけが行われている。

新しい精神的状態を個人に提供
ソーシャルメディアの中毒性といった、ことも良く指摘されているが、コンテクストを他社と共有する気持ちよさに加え、Co-Inspire(相互触発)がもたらす高揚感や有益さもその背景にあるのではないだろうか。

新たな精神的な状態をもたらす存在が社会を覆う不可欠なレイヤーとなりつつある現在、その上で出来ること、そこにのようなレイヤーを重ねるべきかを考えることはとてもエキサイティングだ。

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