2010年2月17日水曜日

結構使えるAirpen Mini

石井裕さんはVisual Thinker仲間?
先日の石井裕さんのレクチャーの後で、お話をする機会をいただいた。その中で「色々な着想についての記録はどうしてるのですか?」と質問したところ。Evernoteやデジカメでスケッチブックに書いた内容をどんどん記録している。とのコメントをいただきました。その際に「Visual Thinker」というお言葉でご自分を定義されており、その定義では(能力は別として)同じ仲間だと認識しました。

その後、Visual Thinkerの記録方法として、いくつかのトライをしました。1つはWacomをMacBookにつないでの記録。2つめはパイロットのAirpenでの記録。

使えるぞ! PILOT Airpen
その結果、AirPenの使い勝手が、自分の理想に意外に近いことを発見しました。PC無しで手書きのメモをデジタイズできること。物理的にはあまり負担感の無い軽いデバイスであること。見た目的にも違和感の無いこと。心配されたMacとの相性も.tiffファイルに簡単に記録できることであまり問題ないことがわかりました。(価格も約1万円と安いです)

tiffデータを下書きにpptでテキスト生成
手書きの記録精度は予想以上で、かなりきっちりと記録してくれます。Mac環境では手書き文字認識はできませんが、VMwareでも一応は可能です。でも自分にとっては.tiffファイルの生成でも充分に快適。.pptに.tiffをドラッグ&ドロップで張り込んで。その上にドロー&テキストデータで清書してゆきます。.pptの良い点は.tiffデータをトリミングできるので自由に大きさをコントロールできます。
ともかくもデジタイズしてPC上で確認。それを参照してテキストを作れるのでとても良い。

未だにNewtonを超えていない
思い返せば、10年以上前Newtonで思い描いた手書き&ドローのテキストの生成の環境が、やっと実現できています。願わくばNewtonのSoupの様なアプリケーション横断のデータ共有と加工ができれば最高ですね。今のプロセッサのパワーをもってすれば簡単な筈なのに、未だに実現できていないことに愕然とします。iPadで実現される世界に期待して止みません!!

2010年2月13日土曜日

ソーシャルメディア私論「コンテクスト・プラットフォームの時代」

多様な側面を持つソーシャルメディア
TwitterやGoogleBuzz、Facebookといったソーシャルメディアが、新しい時代やサービスを作るであろうことが、今、各方面で盛んに提示・議論されている。それらが実現する機能・効能は実に多様であり、どの側面から語るかで論や発言の内容が大きく左右される。

ソーシャルメディア>コンテクスト・プラットフォーム
多様な効能の中で、現在、自分として最もその効果と可能性を実感しているのは、「コンテクスト・プラットフォーム」とでも言えるものだ。普段は別々の仕事や行動を取っている知人・見ず知らずの人のネットワークが、ソーシャルメディア上でゆるやかに情報を共有することで形成されるプラットフォームだ。

柔らかく・速度があり・深くささるコンテクスト
コンテクスト(contexts)すなわち、「文脈」や「背景」を多くの人が共有することに、ソーシャルメディアは極めて優れている。従来、社会の雰囲気や社会の常識を形成の中心にあったTV、新聞、雑誌といったメディアとちがって、利用者が相互にやりとりし触発・修正できることで、そのコンテクストの内容の形成・修正がとても効率的・活発になっている。加えて、共有するメンバーは“参加”することで当事者意識を持ち、その内容に対しての思い入れや理解のレベルも高くなる。

Co-Inspire効果
問題はこの形成されたコンテクストが個人、社会に対してどのような作用と効果を持つかだが、この点についてはまだまだ実験と議論が必要だろう。ただ、利用者として確かに感じられるのは“コンテクスト・プラットフォームをそこに参加している人を相互に触発する”ということだ。「Co-Inspire」と言えるような、参加者相互の意識や動機づけが行われている。

新しい精神的状態を個人に提供
ソーシャルメディアの中毒性といった、ことも良く指摘されているが、コンテクストを他社と共有する気持ちよさに加え、Co-Inspire(相互触発)がもたらす高揚感や有益さもその背景にあるのではないだろうか。

新たな精神的な状態をもたらす存在が社会を覆う不可欠なレイヤーとなりつつある現在、その上で出来ること、そこにのようなレイヤーを重ねるべきかを考えることはとてもエキサイティングだ。